写真館

四国で活動する気象予報士が見つけた四季です。

環水平アークと飛行機雲のコラボ


撮影日      20141121

撮影時間   1530分頃

撮影場所   高松市

撮影者       熊井義孝  気象予報士

氷の雲で光が屈折して虹が見える環水平アーク、その隣には飛行機雲が浮かんでいました。

飛行機雲も氷でできた雲です。

この日の日本列島は、帯状の高気圧に覆われて広い範囲で晴れました。しかし西日本の上空には、飛行機が通過すると飛行機雲ができるくらいの冷たい空気と、弱い気圧の谷がありました。この二つの要因が重なって、環水平アークが観測されました。

陽射しがあって暖かな日が続いていましたが、上空には冷たい空気あって、ゆっくりと季節が進んでいたんですね。

ダブルレインボー

撮影日  2014年6月12日

撮影時間 午後6時頃

撮影場所 愛媛県松山市

撮影者  永濱博朗 気象予報士


この日は、梅雨前線にできた低気圧が、九州の南海上から四国沖へ、発達

しながら前線とともに移動してきました。このため、上空に寒気が引き込

まれる形となり、愛媛県では大気の状態が不安定で、早朝と夕方に、断続

的に強い雨が降りました。

特に夕方には松山の上空で雲が発達し、30分間で10mmの局地的な強い

雨が降りました。

この時、ちょうど西の空には夕陽が顔を出したため、反対の東側に、

ダブルレインボーがかかりました。主虹とは色の並びが反対の副虹を

みてとれます。水滴に侵入した光の反射の回数が違うために、色の並びが

反対になります。

大気の状態が不安定な今年の夏は、ダブルレインボーに限らず、色々な

虹を見る機会があるかもしれません。

石鎚山の御来光

 

撮影日時  201471  5時頃

撮影場所  愛媛県西条市石鎚山山頂

撮影者      津村研太  気象予報士

 

今年の山開きは珍しく天候に恵まれました。前日は梅雨前線による雨が降っていました。

この次の日は低気圧が日本海を進んだため、不安定な天気でした。まさに梅雨の晴れ間に、

取材で登れて本当に幸運でした。梅雨前線の南下とともに上空に弱い寒気が入り、冷え込

んだ影響で雲海が出ました。御来光もめちゃ綺麗でした。光のいたずらだったのか、一瞬

ですが、雲がオーロラのようにも見えた時間もありました(^.^)

竜の巣〜発達した積乱雲

 

撮影日時:201465日(木)

撮影場所:紀伊半島上空

撮影時間 朝8時頃

撮影者  津村研太 気象予報士

 

紀伊半島上空で大きく発達中の積乱雲を見かけ、写真に撮りました。

アニメ映画の城を激しい風と雨で城を隠していた、竜の巣を思い出しました。

この日の朝まで、九州の南から四国沖を、ゆっくりと東へ進む前線を伴う低気圧によって

九州や四国ではまとまった量の雨が降り、愛媛県の松山でも、前日の4日の降り始めから

この日の朝までに80mmを越えました。

写真の積乱雲は、四国沖にある低気圧と前線の影響で、紀伊半島へ流れ込んだ南からの

暖かく湿った空気が、紀伊半島の山地で持ち上げられ、発達しているところと考えられます。

和歌山県の新宮市では、降り始めからこの日の朝8時までに雨量は138.5mmに達しました。

幻日環

 

撮影日時:201454日(日)

撮影場所:愛媛県 石鎚山登山道

撮影時間 11時頃

撮影者  角谷一乗 気象予報士

 

石鎚山登山中に環水平アークが出現しました。この現象が発生する時は、空の高い個所に氷の結晶があるため、

他の光学現象も同時に発生する場合があります。

太陽の方を見てみると、太陽の一部を貫いた幻日環と呼ばれる現象も同時に発生していました。

幻日環も環水平アークなどと同じように氷の結晶が原因ですが、

屈折ではなく、氷の結晶の表面で光が反射したものです。

この日の西日本は、移動性高気圧の西側に入っていました。

高気圧の西側や低気圧の東側に入った時に発生することが多く、昔から雨の前兆として知られてきた現象です。

幻日環は、その一部が見えることは時々あるようですが、360°の幻日環は稀で、これら2つの現象が同時に発生

することは非常に稀だと思います。私も見られて幸運だったと思います。

環水平アーク

 

撮影日時:201454日(日)

撮影場所:愛媛県 石鎚山登山道

撮影時間 11時頃

撮影者  角谷一乗 気象予報士

環水平アーク

撮影日時:201454日(日)

撮影場所:愛媛県 伊予市

撮影時間 11時頃

撮影者  伊予市在住の方(匿名希望)

 

おおむね春先から夏にかけての時期に、上空に氷の粒でできた薄い雲ができた時に起きる現象で、太陽とは逆の方向にできる虹とは違い、太陽に近い方角の、太陽と地上の間で目撃されます。太陽高度がある程度高くなったお昼近くに、運が良ければ見ることができます。

この日は、対流雲の以外にも、巻雲や巻積雲などの上層雲も観測されていました。

5000m付近の天気図を見ると、朝鮮半島付近に、この時期としては強い寒気(ー33℃)があり、日本列島の上空も、氷の雲ができやすい状況であったことが想像できます。

移動性の高気圧とPM2.5

 

撮影日時:2014323日(日)

撮影場所:韓国上空

撮影時間 1630分頃

撮影者  熊井義孝 気象予報士

韓国の上空、3600mくらいから、眼下に薄い雲が広がりはじめました。

しかし雲ではなく、PM2.5の層の上限と思われます。日本海上空にさしかかっても同じ状況が続きました。

この日は、中国の東北地方から日本の北海道を除く全域が、東シナ海に中心をもつ移動性の高気圧に覆われ、

雲はできにくい状況でした。広い範囲でPM2.5が滞留していたようです。

日暈

 

撮影日  201447

撮影時間 午後1時頃

撮影場所 愛媛県 松山市

撮影者  津村研太 気象予報士

 

太陽の周りに光の輪ができる日暈という現象です。ハロともいいます。

前日は、この時期としては大変強い寒気がはいり、全国的に荒れた天気となっていました。

寒気の中心は前日のうちに東へと移動していったのですが、

愛媛県内では翌日の最低気温が氷点下となった町があり、影響が残りました。

昼をすぎても、空には氷の結晶を多く含んだ薄い雲があり、

太陽の光が氷の雲でプリズムのように屈折して、日暈ができたと考えられます。

 

松山だけでなく、瀬戸内海を挟んだ反対側の広島県でも観測されたようですよ。

高気圧で春らしい陽気

 

撮影日  201441

撮影時間 午後3時頃

撮影場所 愛媛県大洲市 大洲城

撮影者  一広志 気象予報士

 

この日の四国は、北陸沖の日本海に中心を持つ高気圧に覆われており、

愛媛県の大洲市は快晴となり、絶好のお花見日和でした。

気温差の大きな日で、朝6時には放射冷却で4.6℃と冷え込みましたが、

日中は20℃を超えました。

3月下旬から、寒気のはいる寒の戻りが断続的に続いており、

 

遅霜による農作物への心配もありました。

春の訪れ

撮影日     2015311()

撮影場所  愛媛県伊予市双海

撮影時間  午後2

撮影者   広志  気象予報士

 

伊予市双海のJR沿線は菜の花の名所です。

この日は、今季で一番強い寒気が抜けたばかりで、

最高気温は12.5℃で最低気温は0℃と、一日の気温差が大きくなりました。

風は冷たかったものの、高気圧に覆われて広がった青空に菜の花の黄色がよく映え、

気持ちの良い一日でした。

 

愛媛ではこの日を境に気温が徐々に上がり始め、春めいてきました。

環天頂アーク

撮影日時:2014228日(金)

撮影場所:香川県小豆島草壁港

撮影時間 16時頃

撮影者  角谷一乗 気象予報士

 

環天頂アークは、日暈や環水平アークと同じように、高い高度にある氷でできた雲に、太陽からの光が屈折することによって発生します。氷の結晶に対して光の入る場所や角度が、日暈や環水平アークとは異なるため、

太陽高度がそれほど高くない時間に、太陽の上方に見られます。

環天頂アークは、ほぼ天頂付近に発生するため、なかなか気付きにくいものです。

この日の地上付近は、南寄りの風が吹き、この時期にしては暖かかったのですが、上空には、気圧の谷の影響で寒気が入り、水蒸気も多かったため、高度の高い雲が多めでした。

このような高度の高い雲が出ていれば、見られるチャンスはあるかと思いますので、空を観察してみるのもいいかもしれません。

高気圧の端

撮影日  2013年11月11日

撮影時間 午後4時30分頃

撮影場所 大分県の上空約5400m 豊後水道

撮影者  永濱博朗

高度5400mから見た豊後水道で、右側が西で九州、左側が東で豊後水道です。

九州側は雲がありませんが、豊後水道から東側は雲に覆われています。

午後3時天気図を見ると、九州は大陸の高気圧に覆われていましたが、豊後水道の東側の愛媛県は、

まだどちらかというと、低気圧の影響はほぼないものの、高気圧に覆われているとはいえない、境目に位置していました。

写真はその境目を撮影したものです。このポイントからさらに愛媛県よりになると、低い雲に覆われていました。

 

石鎚山頂から見た瓶ケ森

撮影日  2013年10月13日

撮影時間 午後2時頃

撮影場所 愛媛県石鎚山山頂

撮影者  松谷律也 気象予報士

 

この日の石鎚山は朝から快晴で大勢の登山者でにぎわっていました。風も弱く穏や

かでした。ただ、吹いてくる風は冷たく肌寒さも感じるほどでした。麓はまだ気温は

高めですが、山の上は確実に季節が進んでおります。石鎚山の紅葉は頂上付近ではも

う終わりに近づいています。山腹が次第に色づき始めてました。

四国カルストの中秋の名月

 撮影日   2013年9月19日

撮影時間  夕刻

撮影場所  四国カルスト

撮影者   津村研太 気象予報士

 

この日は、日本列島は高気圧にスッポリ覆われたため、空気が澄んでいて夕焼けとススキが幻想的な色に

なりました。

四国カルストは標高約1400mの場所にあります。昼間は25度とすごしやすいくらいでしたが、夕方の気温は

車の温度計で14度まで下がりました。秋は標高の高い場所から、確実に深まっています。

また四国カルストは、四国西予地域として、日本ジオパークに指定されました。

発達した積乱雲

 

撮影日       2013年8月21日

撮影時間 午後 5時頃

撮影場所   愛媛県松山市

撮影者      永濱博朗  気象予報士

 

今年の8月は、関東から西は小雨傾向の続きました。

この日の愛媛県は、先島諸島にあった台風12号から。中国地方上空にあった見えない前線への暖湿流の吹き込みで、不安定になりました。道後平野でも高縄半島から四国山地に連なる山沿いに、発達する積乱雲が見られました。

行き合いの空

 

撮影日       2013年9月8日

撮影時間 午後4時頃

撮影場所   愛媛県松山市

撮影者      永濱博朗  気象予報士

 

この日は日本海にあった秋雨前線が南下し、四国上空を通過しました。

松山でも早朝に雨となり、午前中には晴れとなりました。

前線の通過で上空5800mくらいには、わずかですが、徐々に冷たい空気が入り始めたようです。

下層と上空との風のシアーも大きくなり、はけで描いたような雲が現れました。

山沿いには、湿度の高い空気が、日射の影響と山の斜面への衝突で上昇流となり、対流性の雲ができています。

秋と夏の雲が同時に空にある、行き合いの空となりました。

讃岐富士のダブルダイヤモンド

撮影日       2013年8月30日

撮影時間    午前 6時26分

撮影場所    香川県丸亀市土器町西 宮池の西側

撮影者       角谷一乗  気象予報士

 

上空に薄雲が広がっていた為太陽が少しぼやけてしまったのが少し残念でした。

しかし風は無く、池面には逆さ富士が綺麗に写っています。風が少しでもあると池面に波が立ち、

逆さ富士が池面に写らないことがあります。

以前4月後半に撮影したときは時期が少しずれており、斜めからの撮影になってしまいましたが、

今回は年に2度目の見頃と言われる8月後半に撮影できました。

「梅雨明け前 夕立と虹」

 

撮影日  2013年7月6日

撮影時間 午後7時頃

撮影場所 香川県高松市内

撮影者  益 伸雄 気象予報士

 

最高気温が33.4℃まであがったこの日の高松市では、大気が不安定で、夕方の5時頃より夕立となり、午後6時

までの1時間で、10.5mmの雷を伴った強い雨が降りました。雨があがったあと、空にかかった虹が見事で、

思わずカメラに収めました。

盛夏を感じさせるような一日でしたが、翌々日(7月8日)には、四国地方で平年より10日早く、梅雨明けとな

りました。 

「春先の屋島」

撮影日 2013年4月28日

撮影時間 13時50分

撮影場所 香川県高松市屋島山頂より高松市街を望む

撮影者  松谷律也気象予報士

 

屋島は瀬戸内海へ突き出す海抜293mの半島で、高松市(高松港周辺)を一望できます。

春先ですので少し霞んでいるようにも見えます。この日は高気圧の北側に位置し、

最高気温は23.2℃、湿度も平均46%と過ごしやすい一日でした。

ゴールデンウィ-クの最中でしたので家族連れの方々がたくさん来られていました。

ブロッケン現象

撮影日     2012年12月15日

撮影場所  静岡沖上空

撮影者     熊井 義孝 気象予報士

 

 本州の南岸を、前線を伴った低気圧が通過中の上空で、ブロッケン現象に遭遇しました。

寒冷前線と温暖前線の間の暖気域の上空には、比較的厚めの上層雲(巻層雲)が、眼下に広がり、太陽を背にしたボーイング787の影が、雲に薄っすら映し出されています。ブロッケン現象は、背後から差し込んだ太陽の光が、影の側にある雲粒や霧粒によって、散乱され、影の周りに、虹と似た光の輪が現れる大気光学現象です。  内側は青色で、外側は赤色に見えます。水滴が起こすミー散乱の後方散乱が、光の波長によって異なる角度を持つことで発現します。太陽の位置と飛行機の位置、角度、雲の高さ、座席の位置、見るタイミングが揃って初めて見ることのできる現象でしょう。

「日暈」

 

撮影日時 201351

撮影時間 午前1026

撮影場所 鹿児島県霧島市

撮影者  角谷一乗 気象予報士

 

鹿児島県霧島市を観光中に、日暈が出ていましたので撮影しました。

この日の鹿児島は低気圧後面に入っており、上空の強風軸の南側に沿っていると思われる巻雲や巻層雲が

空を覆っていました。氷でできたこれらの雲の影響で、太陽光が屈折したために日暈が発生したと考えら

れます。

 

「環水平アーク」

撮影日   2013年4月25日

撮影場所  伊予市大平

撮影者   田頭孝志 気象予報士

撮影時間  12時45分頃

大気中の氷粒に、太陽光が屈折しほぼ水平な虹が見える現象です。一般的には彩雲と呼ぶこともありますが、

気象学的には、彩雲とは区別します。この日、愛媛県上空にはやや冷たい空気がはいっていました。そのた

め、愛媛上空の雲の中には氷を含むものもあったことが、この珍しい現象を起こしたようです。

一般の虹が太陽とは反対の方向に見えるのに対して、環水平アークは太陽と同じ方向に、ほぼ水平に現れます。

 

「女木島の局地風 オトシと虹」

撮影日  2013年4月7日

撮影場所 香川県女木島

撮影者  熊井義孝 気象予報士

局地風のオトシが発生したときに、巻き上げられた海水によって虹が出た、珍しい現象です。

この日、爆弾低気圧が北日本を進み、急激に冬型の気圧配置が強まりました。女木島の尾根越えの強風と、

灯台を回って来る風が、女木港周辺でぶつかり、暴風となり、海水が巻き上げられ、集落に降り注ぎます。

暴風を避けるため、集落の海側には、母屋が隠れてしまうくらいの大きな石垣(オオテ)が築かれています。

 

 

「瀬戸内海の海霧

撮影日  2013年4月25日

撮影時間 午後0時30分頃

撮影場所 愛媛県伊予市

撮影者  永濱博朗 気象予報士

前日の昼過ぎまでの雨により水蒸気を含んだ空気が、夜の間に、高気圧による放射冷却と海水によって冷やされ、

水蒸気が凝結し、霧となりました。この霧により、船や航空機の運航に支障が出ました。

瀬戸内では、3月から6月くらいまで多く見られる現象です。

 

「霧島連山の霧」

 撮影日  2013年5月1日

撮影時間 午前6時52分

撮影場所 鹿児島県霧島市

撮影者  角谷一乗 気象予報士

この日の未明から朝にかけてよく晴れていたため、放射冷却が起こり、北~北西の風によって寒気が移流したこと

により霧島の気温は低下していました。冷やされた空気が山々の低い部分に溜まり、前日の雨で湿っていた地表付

近の空気が飽和して発生したと考えられます。

 

肱川嵐

 

撮影日  2009年11月27日
撮影場所 愛媛県大洲市
撮影者  津村研太 気象予報士

肱川河口付近では、秋から初冬にかけての晴天時に

「肱川あらし」と呼ばれる強風が吹くことがあります。

大洲盆地と伊予灘で大きな気温差が生ずることによって

吹く風で、地形による収束の効果が加わった、南よりの

川筋に沿った強風です。早朝から昼頃にかけて発生し、

霧を伴うことが多くあります。(松山地方気象台HPより)